私は自作ボードゲームをあなたに勧める

 今日が何の日か知っているか?

 

 ゲームマーケット、というものがある。インターネットをしていて耳ざとい奴は知っているだろう、それは電源を用いないアナログゲームの即売会のことだ。ボードゲームやカードゲーム、TRPGなどのおよそエレキの力を用いない全てのゲームが一堂に会し、それを楽しむものが集まるサミットのようなものだ。

 

 そしてその、第何回かはわからないが春のゲームマーケットが開催されるはずの日が今日だったというわけだ。そう、例のウイルスの仕業だ。これに関しては仕方ないという他ないし、生活の安全について私は何も語ることがない。ただ、ゲームマーケットを楽しみに日々を生き抜いて奴にとってはただ災難だったというほかないし、マジで悲しめ……としか私もかけてやる言葉はない。悲しむことは悪いことではない。それも糧にするのが強い生き方というものだ。

 

 それでは、この記事はゲームマーケット追悼の記事なのか? それは違う。何故なら、この記事はあるひとつのボードゲームをあなたに推薦し、買わせることを目的とした記事だからだ。ここまで読んでピンときた奴も多いだろう。そう、筆者も今日催されるはずだったゲームマーケットに出展……つまり、サークル側として参加しゲームを売る予定だった人間のひとりだということだ。そしてそれは初参加で、要するにそこで初めて陽の目を見るはずのボードゲームが存在したということだ。

 

 幸い、現代ではウェッブの力が発展しており、難しい仕組みはわからないがたくさんクリックすると目当ての商品が手に入るオン=ライン通販というものがある。おかげで完全に売る手段が絶たれたというわけではない。だが、実際に目で商品を見て買うのと、発光するブラウザで情報を見て購入手続きを進めるのとでは天と地ほどの違いがある。現地ではゲームを実際に手に取り、このゲームが本当に楽しいゲームなのか、爆発する罠だったりしないだろうかとチェックしてから買うことができるが、オンライン通販ではそれをすることができない。すると客足が遠のくのも現実で、現状、私のゲームはまだほとんど売れていない。

 

 ここまで読んで、「ははーんわかったぞ、この記事では自分のゲームの宣伝をジャンジャンして美辞麗句を並べたて、売れないつまらんゴミを押し付ける気だな! 作者自らの宣伝なんて嫌いだ!」なんていう奴が出てくるのも私は完全に読み切っている。だが、宣伝を嫌うというのは経済活動の否定であり、即ち文化の否定だ。そういう腰抜けに構う時間は全くないので今すぐ立ち去れ。商品について一番詳しく説明できるのは作った本人だということは明らかだ。「ほう、作者自らの宣伝か。この俺を唸らせることができるかな?」と、新しい銃を選ぶ凄腕のガンマンのような目つきをした真の戦士だけが、次の段落を読むことができる。

 

・あなたは生徒、明日はテスト

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 これがパッケージ画像、ひいてはタイトルだ。「一夜漬ケ」の文字が見えるか……?読めない奴は少ないだろうが、これは「いちやづけ」と読む。勉強を一晩徹夜で間に合わせる、という意味の言葉だ。そして、キャッチコピーとパッケージを見せただけで、熟練のゲーマーには一発で必要な情報が伝わる。なのでさっそくこの画像を見せたというわけだ。熟練ならこのゲームは本気のゲームだということがわかっただろうし、プレイ時間が10分~20分のお手軽な対戦ゲームだということも伝わっただろう。キャラクターの決断的な表情と、パッケージの軽快な色使いがそれを伝えている。

 

 それでは次にゲームのルールだが、私はそういうまだるっこしい事は説明しない。元来アナログゲームのルールなんて実際のゲームが手元にないとほとんど意味がわからないし、知ったところでそれが購入のきっかけになるとは思えないからだ。だが、ゲームの雰囲気くらいは知りたいという人間も居るだろう。なので、ゲームの概要を伝えたコミックを描き、それを以前にツイートしているのでそれを張る。

  リンクをクリックするのは面倒だ……。そういう奴が居ることも私はとっくに看破している。なので画像を張る。

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 このコミックを読めば雰囲気はばっちり掴めるだろう。ツイート元には「本音編」と題した別のページもあるから興味のある奴は読め。

 それでは……このゲームを買うべき奴はどういう奴か、それを話していく。

 

1.トラッシュトークが好きな奴

 トラッシュトークとは、原義では、「スポーツの試合前の記者会見や試合中に汚い言葉や挑発で相手選手の心理面を揺さぶる、また相手の気を逸らすような会話で混乱させ、調子を乱させる作戦のこと」を指すらしいが、ここではもっと広義でゲーム中の軽口のことを指す。ゲーム中に行う雑談やちょっとしたジョークのことだ。

 

 このゲームではそれらのトークが行われやすいようにデザインされている。まず、ゲームのモチーフがテスト……スクールで行われる試験のことだ。島の開拓を行ったり、宝石の売り買いをしたことがある奴は多くないだろうが、テストを受けた事がない奴はいないだろう。実際のテストについて思いを馳せ、昔話をするのも良いし、「俺は学年首席だったんだ! だからこのゲームも強いはずだ!」と息を巻いてゲームに臨むのもよいだろう。

 

 また、ゲームに用いられるカードにも工夫がある。そこにはコミカルなイラストとユーモアに富んだテキストが記載されている。テキストに意味はなく、いわゆるフレーバーテキストという奴だが、それをネタに喋ることもできる。以下にいくつかのカードを公開しよう。

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 これらのカードを実際に触り、あなたは友人と軽妙にトークすることができる。ゲーム本体には上記のようなカードがこの5倍以上存在するため、ゲーム中すぐに飽きてしまうということは無いだろう。

 

 以上が、このゲームをプレイするのにおすすめできる奴だ。1.と書いたが2.は無い。たくさん挙げればキリがないし、読者全員が当てはまってしまうとなれば本末転倒だからだ。それだけ私はこのゲームに自信を持っているということでもある。

 

 さて、そして今回の記事はこれで終わりだ。興味を持った奴は以下の通販サイトから購入することができる。通販…………それが面倒なことはわかっている。会員登録……住所の登録……支払い方法の選択…………様々な障害が立ちはだかる。私もできることなら今からあなたの前にワープして、財布から金を抜き取ってゲームを置いて帰りたいが、現代の科学力ではまだそれは不可能らしい。なので私からはたくさん頑張れ……という月並みなアドバイスをすることしかできない。

BOOTH:https://caesarcommand.booth.pm/items/1943055

ボドゲーマ:https://bodoge.hoobby.net/games/ichiyazuke

アークライト:https://arclightgames.shop/shop/shopdetail.html?brandcode=000000000426&search=%B0%EC%CC%EB&sort=

 

 ただ、余談だがBOOTHというサイトを用いて購入を行うと、実際にこの筆者が発送を行う。梱包担当(私の右手と左手のことだ)がプチプチに包んで箱に入れ、発送担当(私の右足と左足のことだ)が発送センターまでゲームを運ぶ。基本的に毎日注文の確認を行っているので購入ボタンから2~3日で届くはずだ。私はそれらの努力をする。あなたには購入の努力をしてほしい。匿名発送サービスを使っているので筆者に住所がバレていつの日にか爆弾を送られるというリスクも無い。

 他の通販サイトではどうやっているかわからないが、大人がやっていることなので大丈夫だろう。今のところ、「商品が来ない」「ゲームではなくポテトチップが入っていた」などの文句は来ていない。

 

 それでは、今度こそここでゲームの紹介は以上だ。あとはゲームの感想だが、それはあなたが文章を入力するべきだろう。「一夜漬ケ」を掴んだ、その手で。

 

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